JLPT N1 – Reading Exercise 26
井上{ひさし}さんが、「エッセイとはすなわち、自慢話である」といったことを書いていらしたのを、以前読んだことがありますが、私はその文を一読した瞬間、「ああっ!」と叫んで赤面したのでした。
エッセイ=自慢、とはまさにその通り。エッセイを書く仕事をしている私は、心のどこかでそのことを感じつつ、気づかない努力をしていた気がする。しかしそのようにズバリ言われると、「私は今まで、自慢話によって、口を糊してきたのだなあ」ということが、明確に理解できるのです。
(酒井順子『黒いマナー』による)