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食品しょくひん消費税しょうひぜい減税げんぜいが家計かけいに与あたえる影響えいきょうと消費しょうひ行動こうどうの変容へんよう
食品しょくひん消費税しょうひぜい減税げんぜいが家計かけいに与あたえる影響えいきょうと消費しょうひ行動こうどうの変容へんよう

先般の衆議院選挙において与党が提案した食料品に対する消費税率ゼロ案は、社会的な注目を集めているが、実際に4人世帯が年間に負担する食品消費税額はどの程度に上るのだろうか。

クラシル株式会社が運営する節約アプリ『レシチャレ』による「家計と暮らしの意識調査」によれば、4人世帯が支払う食品消費税は年間約5万4千円に達することが明らかとなった。

この調査は、2026年1月に同アプリ利用者を対象としてインターネット上で実施され、有効回答数は2176件に及んだ。

まず、4人家族(夫婦と子ども2人)における「1カ月あたりの平均的な食費(外食を除く)」について尋ねたところ、「5万円〜6万円未満」や「4万円〜5万円未満」といった回答が多く、年間平均食費は約67万4400円(月平均約5万6200円)と算出された。

これを基に、食品にかかる軽減税率8%を適用した場合の年間税額は約5万3952円となり、現行の軽減税率分(8%)をゼロにする案が実現すれば、子育て世帯にとって年間5万円超の支出削減となることが示唆される。

さらに、「食品の消費税減税が実施された場合の家計管理や消費行動の変化」について尋ねたところ、「現状維持」と回答した割合が56.5%と過半数を占めた。

理由としては、「減税分以上に物価が上昇しており、工夫しなければ生活維持が困難である」(31.3%)や「貯蓄のペースを早める好機」(21.2%)など、減税を消費拡大の契機と捉えるのではなく、将来の安心や現状維持に充てたいという、生活者の慎重かつ現実的な姿勢が目立った。

また、「減税後に少し贅沢な食材・食品の購入頻度が変化するか」という質問に対しても、「変わらない」との回答が53.5%を占めた一方、「メリハリをつけて時折良質なものを楽しみたい」(38.9%)といった意見も一定数見受けられた。

実際、「豚肉や鶏肉の代わりに牛肉を購入する頻度を増やしたい」(24.3%)、「切り身だけでなく刺身や高級魚種を購入したい」(18.9%)、「忙しい日はデパ地下等で高品質な惣菜を買い足したい」(14.2%)といった具体的な希望も挙げられており、物価高騰の中で長らく控えてきた“ささやかな贅沢”への期待が読み取れる。

加えて、制度変更のみに依存するのではなく、自助努力による家計防衛の動きも顕著である。

例えば、1カ月あたりのポイント活動やクーポン利用による「お得額」が月3千円以上に達する層が14.4%存在し、節約サービスを積極的に活用することで減税と同等、あるいはそれ以上の効果を自ら生み出そうとする姿勢が生活者の間で標準化しつつあると言える。

このように、食品消費税減税は家計の負担軽減に一定の効果が期待されるものの、消費者の多くは慎重かつ現実的な姿勢を崩しておらず、減税を契機とした消費拡大には直結しないという現状が浮き彫りとなった。